日程 | 2000年4月29日(土)・30日(日) |
会場 | 法政大学 市ヶ谷校舎(69年館) 東京都千代田区富士見2−17−1 JR総武線・地下鉄(有楽町線・南北線・新宿線)市ヶ谷駅下車、徒歩8分 (4頁の地図をご覧ください) |
総会参加費 | 2000円 |
交流会費 | 4000円 |
2000年4月29日(土)・30日(日)に法政大学で日本社会臨床学会第八回総会を開きます。今回はゴールデンウィークが始まる時期の総会です。
今回の総会では、第一日目にシンポジウム「高齢社会の人間関係を考える〜公的介護保険制度発足の年にあたって〜」を、二日目には出版記念シンポジウム「『カウンセリング・幻想と現実』を読む」を開きます。ともに、社臨でこれまで幾度となく追いかけ続けてきたテーマです。そして記念講演は、昨年秋に無罪確定した冤罪事件「甲山事件」に関わり続けた浜田寿美男さんにお願いしました。その経過と現在を語っていただくことを通して「状況の中の人間」というテーマを一緒に深め合えたらと願っています。
内容については、次頁以降の各々の紹介に譲りますが、これらは、私たちの日常の地平と制度・権力・専門性などの地平との間にある乖離と連続性を照射することで、私たちの現在を見つめ、把え、考え合うきっかけになるだろうと期待しています。
会員・非会員を問わず多くの方々に、ぜひとも、学会編『カウンセリング・幻想と現実』を読んでいただきたいと思っています。そして、カウンセリングにまつわる諸々についてさまざまに語り合えたら、と願っています。
交流会は、総会の場所から徒歩3分程度のアルカディア市ヶ谷で開きます。今回の交流会では、参加予定者の音楽演奏や歌も準備しています。リラックスして、自由に、思い思いに、語らう場になるように願っています。多くの方々の参加を心よりお待ちしています。
第八回総会に、多くの人たちが集い、語らい、新たに迷い、見いだし、何かを持ち帰る、そんな総会になれば、と思っています。それでは、総会でお会いしましょう!
10:30 | 受付け開始 |
11:00〜12:00 | 定期総会(学会第IV期運営委員会中間総括及び会計報告等) |
13:00〜17:00 | シンポジウム 高齢社会の人間関係を考える |
18:00〜20:30 | 交流会 |
10:00〜15:00 | 出版記念シンポジウム 『カウンセリング・幻想と現実』を読む(ただし、12:00〜13:00は昼食休憩) |
15:30〜17:00 | 記念講演 「状況のなかの人間」ということ〜甲山事件25年の私的総括のために〜 浜田寿美男(花園大学) |
公的介護保険制度が4月1日から全国で発足します。これは、高齢社会を迎えて「老人介護の社会化」という観点から大方の歓迎するところとなっているようです。それゆえ多くの論調は、個人負担が過重にならないか、公的保障は大丈夫か、サービス・システムは当事者・家族のニードに合わせて合理的に運用されるのか、などに焦点化しています。今回私たちはそれらを論じるにあたって、その根底にあるはずの二つの問い、すなわち、この制度を必要とし発足させるに至った私たちの「老若男女」の諸関係や「生老病死」観はどうなっていたのか、そしてこの制度が実施されることに伴ってこれらの関係や観方がさらにどのように変容していかざるをえないかを、各地各立場から発題しフロアの皆さんと共に語り合えればと願っています。
発題者 | 加藤彰彦(横浜市立大学) 杉浦政夫(足立老人ケアセンター) 武田秀夫(霞塾) 浪川新子(神奈川県藤沢市在住) |
司 会 | 阿木幸男(河合塾) 戸恒香苗(東大病院小児科) |
各地・各場から総会に参加された皆さんが一堂に会して、立食パーティースタイルで懇談・交流する、そんな機会を設けました。交流会参加予定の方からギター伴奏での歌などを披露してもらう趣向も準備しました。どうぞせっかくのときですので、どなたも気楽にご出席くださるようご案内いたします。なお、ご出席の可否は、当日受付けでうかがいます。
会 場 | アルカディア市ヶ谷(私学会館)(4頁をご覧下さい) |
会 費 | 4000円 |
今春私たちは、社会臨床学会編『カウンセリング・幻想と現実』(上巻「理論と社会」、下巻「生活と臨床」、現代書館)をようやく出版することができました。今回は、その出版記念シンポジウムです。編者、著者、読者、各々の立場の者たちが集まって、実り豊かに本書を読み合えればと願っています。
本書の編者は、カウンセラーという専門家が日常的な人間関係をどのように変質させるのか、カウンセリングの大衆化現象は「こころ」と「人と人の関係」を商品化しつつあることと関わっていないか、カウンセリングの目標である「自立」や「自己決定」に問題はないのか、カウンセリングは「こころや感情」の“洗練”された管理技術になっていないか、いま日常の相互関係や共同性はどこへいくのか、等の問いかけをしています。シンポジウムでは、これらの問いかけに限定しないで、いろいろな読み方を披露しあい、討論できればと思います。
発題者 | 野田正彰(京都女子大学;読者の立場) 岡崎 勝(名古屋市立小学校教員;読者の立場) 井上芳保(札幌学院大学;著者の立場) 小沢牧子(和光大学;編者・著者の立場) |
司 会 | 中島浩籌(YMCA高等学院) 平井秀典(江東区塩浜福祉園) |
今から、25年前、知的障害児入所施設甲山学園(兵庫県西宮市)で二人の園児が浄化槽で溺死しました。当時の保母・山田悦子さんは、直後に被疑者として逮捕され、裁判が始まって21年間被告席にずっといました。山田さんの裁判は、昨年の秋やっと無罪確定となったのですが、四半世紀に及ぶ被疑者・被告の生活は、取り返しのつかないものとなりました。
このような事態は、なにゆえ起こってしまったのでしょうか。浜田さんは、心理学研究者の立場に立って被疑者の虚偽自白へと展開していく過程を明らかにし、また、園児たちの目撃供述はウソであることを実証する精緻で持続的な作業を重ねてきました。今回の講演では、これらの裁判に関わった経過を振り返りながら、「状況のなかの人間」ということを語っていただきます。
著書:『証言台の子どもたち』(日本評論社)、『自白の研究』(三一書房)ほか。
交流会の場所となっているアルカディア市ヶ谷(私学会館)では宿泊も可能です。
「社会臨床学会へ参加」と言えば、割安で宿泊できます。ただし、支払い時に、学会総会参加の証明(たとえば、総会プログラム、総会参加費領収書)を求められますので、ご用意ください。
部屋数が限られています。早めに予約することをお勧めします。ご利用になる方は、次のところにご連絡ください。
アルカディア市ヶ谷(私学会館) | |
東京都千代田九段北4−2−25 | |
TEL | 03−3261−9221(代表) |
FAX | 03−3261−7760 |
シングル | 6,699円(消費税込、8,662円のところ) |
ツイン | 12,520円(消費税込、15,939円のところ) |
総会会場・交流会会場の地図です。
会場へは、総武線市ヶ谷駅からが便利です。
上野・東京方面からお越しの方は山手線秋葉原駅で総武線に乗り換えて下さい。
新宿方面からお越しの方は新宿駅で総武線にお乗り下さい。
池袋からは、地下鉄有楽町線で飯田橋駅下車徒歩10分という方法もあります。
二日目には出版記念シンポジウムを開きます。ぜひ、御一読の上、御参加下さい!!
お問い合わせ
日本社会臨床学会事務局
〒310-0056茨城県水戸市文京2-1-1茨城大学教育学部情報教育講座林研究室
TEL&FAX029-228-8314(または、090-3044-6202=林)