『他者への眼ざし 「異文化と臨床」』(社会評論社)

書名
『他者への眼ざし 「異文化と臨床」』
編集
日本社会臨床学会
発売
社会評論社(1995年4月)

『他者への眼ざし 「異文化と臨床」』(日本社会臨床学会第2回総会記録集)

1994年4月に、横浜市立大学で行われた、日本社会臨床学会第2回総会の記録集です。

2つのシンポジウム、5つの分科会、そして、花崎皋平さんの記念講演の記録が集録されています。

【目次】

はじめに 出会い、ゆらぎ、そして予感

第1部 「異文化」問題の現在

 [シンポジウム]出会いとしての「異文化」---共生・創造のフィールドへ

   発題1 異文化の中に出会う自我と他者(ジョン・G・ラッセル)

   発題2 アイデンティティって何ですか(豊住マルシア)

   発題3 だれもが力いっぱい生きていくために(ペェ・チュンド)

   発題4 糾弾・教育・創造(高橋徹)

   討論(まとめ・中島浩籌)

 [記念講演]異質な他者と共生関係をひらく(花崎皋平)

 心と身体を使って他者は世界と出会う(楠原彰)

第2部 学校化社会のゆらぎの中で

 [分科会]学校って何だろう、もういらないのか---関係を求める中で考える

   発題1 不登校の背景にあるもの(佐々木賢)

   発題2 子どもがひきこもる気持(島根三枝子)

   発題3 生活実感できる空間(小宮山至)

   発題4 学校の半日制を提案する(保坂展人)

   登校拒否と非学校化論の視点から(武田利邦)

 [分科会]いること、逃げること---「居場所づくり」を考える

   発題1 市民運動として作業所開設(駒崎亮太)

   発題2 私が活動を停止したわけ(春野弥生)

   発題3 一時保護所でのパフォーマンスの中で(山野良一)

   それでも学校へ---居場所論の入口で(天野秀徳)

第3部 「臨床」を問う視線

 [シンポジウム]「心理臨床から社会臨床へ」をめぐって---しごと・専門性をどう考える

   発題1 生きざまの点検から構造の変革へ(篠原睦治)

   発題2 職業における矛盾へのチャレンジ(佐藤和貴雄)

   発題3 「精神病」が医療の対象とならない社会(三輪寿二)

   討論(まとめ・三輪寿二)

 [分科会]事例にすること・されること

   発題1 臨床「事例」・「ありのまま」・私は語る(徳見康子)

   発題2 「心理専門家」の「仕事」とは(小沢牧子)

   発題3 社会福祉の専門性を追求する立場から(田中文夫)

   討論(まとめ・平井秀典)

 [分科会]精神医療の場は人を癒し・生かしているか?---再び「病」・「治療」とは

   発題1 「組織的連携の時代」? それでもなお考える(根本俊雄)

   発題2 不信の時代(青木照武)

   発題3 癒しの場にならない医療の場に居続けて(赤松晶子)

   討論(まとめ・寺田敬志)

 [分科会]いま、発達・能力、そしてクオリティ・オブ・ライフを考える---脳死・臓器移植、尊厳死にかかわって

   発題1 QOL概念の問題性(山下恒男)

   発題2 生への徹底的追求なしに死を語るとき(竹内章郎)

   発題3 内側の視点と人としての類性の問題(浜田寿美男)

   討論とそれに触発されたこと(林延哉)